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補助金コンサルタント(業種別レポート) > 金属加工業
株式会社東京経営サポーター(更新日:2023/11/3)
東京経営サポーターは
金属加工業を支援しています。
●オススメ補助金:
ものづくり補助金、事業再構築補助金
●条件次第では申請可能な補助金:事業承継補助金
●金属加工業での活用例
:
加工用の機械、検査装置など
金属加工業
金属加工の概要
金属加工業は、鉄鋼・アルミ・銅・チタンなど、様々な金属を求める形状に加工する産業分野です。金属加工技術には、切削・溶接・鍛造・鋳造・プレス・表面処理など様々な方法があり、それぞれ異なる用途や要件に適しています。
切削 |
工具を用いて金属材料を削ったり穴を開けたりする加工技術。現在はコンピュータ制御の加工機を用いることが一般的であり、複雑な形状を作成できるため、幅広い用途で用いられる。 |
溶接 |
金属材料を加熱し、接合するための技術。溶接は鉄鋼構造、パイプ、車両、航空機などの製造に広く使用される。 |
鍛造 |
高温で金属を叩いて形状を変える加工技術。鍛造は強度と耐久性を向上させるのに役立ち、航空機部品や自動車パーツ、工具、武器などの製造に使用される。 |
鋳造 |
溶かした金属を型に流し込み、必要な形状を作成する技術。鋳造はエンジン部品、建材、芸術品、歯科製品などに主に用いられる。 |
プレス |
金属板をダイスや型を使用して特定の形状に加工する技術。車体パネル、アプライアンス、電子機器のケースなどに利用される。 |
表面処理 |
めっき、酸化処理、パスティング、サンドブラスト、塗装など、金属製品の耐食性や外観を向上させるために行われる。 |
金属加工業の市場動向
経済産業省が発表した「2020年工業統計表 産業別統計表データ」によると、金属製品業の市場規模(製造品出荷額)は、2019年時点で15兆9,652億円となっています。金属製品は幅広い産業で必要とされますが、自動車や機械製造、住宅建設など景気変動の影響を受けやすい分野で多く使用されているため、リーマンショックやコロナ禍など、景気後退の局面では需要が低下しやすい側面もあります。2023年時点では、コロナ禍の影響から徐々に脱し、金属加工業の需要も拡大していくと予想されています。一方で、顧客メーカーの海外進出や調達のグローバル化に伴いアジアを中心とした海外のメーカーと競合するケースが増加し、価格競争が激化しています。
市場環境を理解するための3つのポイント
1.熟練の技術
日本の金属加工業の特徴として、熟練の職人による高度な加工技術を強みとする企業が多いことが挙げられます。機械化が進んだ現代においても、それを操作し調整する職人の技が伴わなければ高精度な金属加工は不可能です。最新の加工機械と熟練の技術の組み合わせで海外の競合メーカーとの差別化を実現し、日本のものづくりを支えています。
2.デジタル技術の活用・技術革新
ITをはじめとした技術革新により、金属加工業の効率化と高付加価値化が実現しています。CNC(コンピュータ数値制御)加工機の登場により、3Dモデルをもとに作成した加工プログラムで複雑かつ精密な加工工程を効率的に行えるようになっています。また、食品製造業は、生産効率や品質管理の向上を目指して、技術革新と自動化を取り入れる傾向があります。例えば、ロボット技術、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ解析、自動化された製造ラインなどが採用されています。また、金属3Dプリンターなど、まったく新しい技術の登場で、更なる生産性や付加価値の向上が期待されています。
3.環境対応
世界的な環境意識の高まりの中で、金属加工業でも持続可能性に配慮することが求められています。特に、金属加工業はその製造プロセスの中で多くのエネルギーを消費するとされており、サプライチェーン全体のCO2排出量を削減するために、顧客である大手企業から中小の金属加工業者に対して、環境に対する取り組みを求められるケースが今後増えると推測されています。
金属加工業で想定される経営革新
高品質・小ロット・短納期への挑戦
日本の中小の金属加工業者にとって、小規模であるからこそ実現できる柔軟性とカスタマイズ力は大きな強みとなります。海外メーカーは価格が安い一方、品質や納期の面で課題があり、小ロットの生産も対応できないことがほとんどです。その中で、日本の中小企業が顧客のニーズに合わせた特注製品や小ロット品を短納期で提供することができれば、大きな差別化要因となります。それを実現するために、自社の熟練技術を活かしながら、最新の技術を積極導入して生産性を飛躍的に向上させる必要があります。
成長分野への進出拡大
自動車の自動運転や環境対応など、今後需要が拡大する分野で使用される金属部品の取り扱いを拡大することで、新たな市場を開拓することができます。自動運転車はセンサー、カメラ、レーダー、リダーや制御ユニットなど、高度な金属部品を必要とします。また、環境対応のために軽量で強靭な金属部品の需要が増加すると想定されています。こうした分野では高度な金属加工技術が求められる可能性が高く、日本の金属加工業者にとって大きな機会となります。
事業承継による経営革新
金属加工業には、長年にわたって事業を営んできた老舗企業が多く、経営者の高齢化により後継者の問題を抱えている企業も少なくありません。事業承継によりこうした企業の高度な技術を伝承し、シナジー効果を発揮することで事業を成長させる大きな機会となります。
金属加工業で「ものづくり補助金」
金属加工業では、生産性向上や新規事業のための設備投資に以下の補助金を活用できると考えられます。
・ものづくり補助金
・事業再構築補助金
・躍進的な事業推進のための設備投資支援事業(東京都助成金)
ものづくり補助金では、以下のような設備が補助金の対象となります。
マシニングセンタ |
コンピューターによる制御と多軸操作、複数の切削ツールの自動切換え等を搭載し複雑な部品の精密加工が可能。 |
NC旋盤 |
回転部品の精密な加工に使用されます。最新のコンピューター制御のNC旋盤は、複雑な形状や寸法を持つ部品を高精度に製造できます。 |
NCフライス盤 |
平面部品や複雑な立体部品の加工に使用されます。最新のコンピューター制御のフライス盤は、高速で精密な切削作業を実行し、多くの用途に適しています。 |
プレス機 |
金属の切断、曲げ、成形などの加工作業に使用されます。 |
レーザーカッティングマシン |
金属シートやパイプの高精度な切断に使用されます。 |
プラズマカッティングマシン |
金属シートの高速切断に使用され、厚い金属板を効率的に切断できます。 |
溶接ロボット |
金属部品や構造物の溶接プロセスを自動化し、効率化と一貫性のある品質を実現します。 |
3D金属プリンタ |
金属粉末を使用して、精密な部品を製造できます。複雑な立体部品やプロトタイプの製造に使用されます。 |
東京経営サポーターでは、
ものづくり補助金の申請支援をしています。 ⇒
ものづくり補助金
金属加工業で「事業再構築補助金」
多くの申請希望者が事業再構築補助金で申請
上記の機械装置に加えて、生産ラインの構築など、工場の内装工事や新築を行う場合、高額設備を導入する場合、事業再構築補助金での申請をオススメするケースも多くあります。
東京経営サポーターでは、
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事業再構築補助金
金属加工業で「事業承継補助金」
過去3年間ぐらいの間に事業承継を行っていれば検討をオススメ
事業承継補助金は「経営革新事業」と「専門家活用事業」の申請パターンがありますが、過去3年ぐらいの間に事業承継が行われ、新しい取り組みに必要な設備投資を行う場合は、事業承継補助金の「経営革新事業」の申請も検討の候補としてオススメします。
申請可能時期の例(2023年8月申請の場合)
⇒ 事業承継の有効期間 2017年4 月 1 日から 2024 年 4 月 24 日
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事業承継補助金
お問い合わせ 〜金属加工業、補助金〜
東京経営サポーターでは、ものづくり補助金、事業再構築補助金、事業承継補助金など金属加工業業で申請できる設備投資系の補助金申請を支援しています。コンサルタントの支援をご希望される方はお問い合わせフォームからお願いします。
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